2016年東北大学理系数学大問2
前回の記事とほぼ同じ問題が東北大学でも出題されていたので一緒に
2016年東北大学理系数学大問2 以下の問いに答えよ (1)以上の整数に対して不等式が成り立つことを数学的帰納法により示せ。 (2)等式を満たす素数の組をすべて求めよ。
(考察)
(1)は何も考える必要ないですね。簡単です。(2)は前回の記事と同じ戦法で行きたいと思います。但し(1)があからさまな誘導なのでそれに乗ることにします。
(解答)
(1)*
(i)のとき
*について
よってとなり*は成立
(ii)のとき*の成立、つまりを仮定すると
よってだから
となり*はのときも成立
故に(i)(ii)より
以上の整数に対して不等式が成り立つ
(2)
の偶奇が異なることを示す
のときとなりこれは不適
またが奇数のときを法として
よって
よってとならずこれも不適
故にのいずれか一方は偶数、つまりである
(i)のとき
となるを求める
(1)よりが以上のときだからを調べると
・……
・……
よって解の一つは
(ii)のとき
つまりとなるを求める
(1)よりが以上のときだからとなるが、これは明らかに成り立たない
よってを調べると
・……
・……
よってこのとき解なし
以上(i)(ii)より
(1)の誘導無しでは解けなかったと思います。誘導に感謝です