2018年一橋大学文系数学大問1
一橋大も易化しましたね。最近は難関大が易化傾向にあるようで...
2018年一橋大学文系数学大問1 正の整数の各位の和をで表す。たとえば である。 (1)のとき、不等式を示せ。 (2)を満たすを求めよ。
誘導がありがたい問題ですね。桁数が4桁に絞られるので扱いやすくなります。
一橋大の整数、このパターン多いのかも?
(考察)
(1)の値は桁数に応じて変化しますが、上からも下からも押さえることができるので、うまく不等式の関係を使えそうですね。とりあえず、帰納法が良いのでは。
(2)(1)の主張からは4桁以下であることが分かりますから、あとは整数問題として解きましょう。うまく範囲を絞っていけば簡単簡単。
(解答)
(1)
のとき、は5桁以上であるから、を桁とすると
の最大値は、が個連なった時の、最小値は最高位がで残りがの時のだから
また、が桁の時
である。
よって、不等式を示すには
を示せば十分。
以下、この不等式を数学的帰納法で示す。
とおく
(i)のとき
よって、適。
(ii)と仮定、つまりとするとき
となり、となる
(i)(ii)よりのときであることが示され、のとき、であることが示された。
(2)
(1)よりが5桁以上であるとき等号は成立しない。よっては4桁以下であるから
は以上の桁の整数
と表せる。
このとき、だから、与えられた方程式は
となる。
ここで、であるからについて絞り込みを行う。
つまり
よって
つまり
である。
これを満たすはのみ。
よって方程式は
となる。
ここで、であるから、はの倍数。
一の位がになることを考えると、のみであることがわかる。
よって、方程式は
となる。
つまり
だから
以上より
絞り込みを何度も用いるタイプの問題でした。やはり一橋大にしてはかなり易しめですね。