2016年東京大学文系数学大問4
理系数学は難しいけど文系数学なら...と東大に挑戦です。
2016年東京大学文系数学大問4 以下の問いに答えよ。ただし、(1)については、結論のみを書けばよい。 (1)を正の整数とし、をで割った余りをとする。を求めよ。 (2)を正の整数とし、をで割った余りをとする。を求めよ。 (3)数列を次のように定める。 をで割った余りを求めよ。
(考察)
(1)は結論だけ書けばいいと言っていますがちゃんと答案を書いているつもりで考えた方がいいと思います。そうすれば(2)にもつながるはず。余りについての問題なので合同式が有効であることは東大受験者は気付かないといけないでしょうね。
(3)は(1)(2)を使うことをとにかく考えます。
(解答)
(1)を法として
以降これが続くので、を非負整数として
(2)を法として
以降と続き、答えは
(3)を法として
よって(2)から
同様に
繰り返して
よってと表せる整数が存在し
(1)からを法としてとなる
故に
をで割った余りは
文系数学としては難しく理系数学としては易しい問題ですかね。難易度調整がすごい。
自作問題
30分くらいで作ってみました。結果なかなか質が低いものが。
自作問題1 数列を次のように定める このとき以下の問いに答えよ。 (1)を最大にするとそのときのの値を求めよ。 (2)極限を求めよ。
別解は随時追加したいと思います、多分
(ポイント)
(1)を不等式で表せたらがわかるのでとを比べてみます
(2)発想次第でいくらでも解法はあると思います
(解答)
(1)
よって
明らかにだからのとき
つまり
これを解くとつまりのみ
同様にのときだからこれを解くと
つまり
これらをまとめると
となり
求めるは
このとき
(2)
よって
(2)別解①
以上のでであることを数学的帰納法で示す
故に以上のでである
つまり
以上ので
かつだから、はさみうちの原理より
2016年京都大学文系数学大問3
n進法が出題されました
2016年京都大学文系数学大問3 を以上の自然数とする。数がすべて進法で表記されているとしてが成り立っている。このときはいくつか。十進法で答えよ。
(考察)
n進法が理解出来ていればあとは単なる整数問題(整数問題しか記事にしてない気がする)。できるだけ実験を減らしたいところ。文字が左辺には指数、右辺には普通に置かれているので明らかに左辺が大きくなっていくのでそのポイントを発見できれば絞りこめる。左辺の計算は楽なので右辺の計算を楽にすれば全体として楽になりそう。
(解答)
与式を進法表記を進法に直すととなる
つまりとなる
左辺の素因数は明らかにのみだから右辺のは自然数を用いてと表される*
ここでのとき☆となることを数学的帰納法で示す
(i)のとき
となり☆は成立
(ii)のとき☆の成立、つまりを仮定すると
また
故に
つまり
となりのときも☆は成立
(i)(ii)より以上のすべての整数で☆は成立
よって*はに対して解を持たない
つまり*の解はの範囲にあるから
この範囲でがで表されるものはのみ
を確かめると
となりは*の解である
以上より求めるは
微分したくなかったので慣れない不等式評価をしてみました。もっといいやり方あったら教えてください。
2016年一橋大学数学大問1
文系数学の最高峰だと思います、一橋大学。
かなり時間かかりましたし解答もあまり綺麗ではないです...すみません。
2016年一橋大学数学大問1 を満たす以上の整数をすべて求めよ。
(考察)
はすぐわかったんですけど、とにかく計算が煩雑!あまり綺麗な問題だとは思わないですが...少し実験をして臨んでみます
(実験)
よって不成立
よって成立
よって不成立
いやぁ計算量が...
この時点でこれ以降計算しても解は出ないかな、と思いました。で、よく計算結果を見てみると、のときでしたがでとなりでとなりました。左辺の増加スピードの方が速いのでしょうかね。あまりよくわかりませんが。でももしそうであれば、この後ずっととなり等号は成立しません。これを試しに示してみると...ね?
(解答)
*
のとき
よって*は成立
のとき
よって*は不成立
よって*は成立
以降以上のに対して☆であることを数学的帰納法で示す
(i)のとき
となり☆は成立する
(ii)のとき☆が成立する、つまりを仮定する
このとき、
よって
つまり
となり
☆はのときも成立する
よって(i)(ii)より以上のに対して☆が成立
故に*は以上の解を持たない
以上より求める解は
絶対どこかミスしてる...
タグも数Bでいいのかなぁ